この記事は、”ちな虎ガチ勢の私”が阪神タイガース側の目線で試合結果の所感などを不定期に更新するコーナーです。
今回は5月11日の対中日戦(甲子園)4−4△の試合結果の所感を書いていきます。
試合全体所感・考察
まずは4−4の引き分け結果についての所感です。
よく負けなかったとも言えますし、勝ちきれなかったとも言えるので両者痛み分けの文字通りの引き分けだと思います。
引き分けという結果には、勝ちに等しい or 負けに等しいという概念が存在しますが、昨日の試合に関してはどちらとも取れるので、人によって評価が異なる試合だったと思います。
ここからは試合を見ていた中で感じたことなどを細かく分析していきます。
試合全体の流れ
流れが目まぐるしく変わった試合のため、試合時間も長引いた試合でした。
初回は阪神の攻撃が内容が濃く素晴らしかったです。
近本とマルテが中日先発の小笠原に球数を投げさせた上、タイムリーという結果につながり、この上なく良いスタートでした。
問題なのは、点を取った直後の回に先頭バッターを出塁させてしまっていることです。
失点する確率も上がり、流れを相手に渡してしまう原因にもなるので非常に注意が必要ですが、2回はかんたんに先頭打者の出塁を許し、高橋周平のホームランで逆転されてしまいました。
さらに4回には木下に2ランホームランを打たれ、1−4となり完全に中日の流れになってしまいます。
最近木下には特に打たれている印象です。ホームランを打たれた球も内角のシュートを狙われているため、梅野のリードが完璧に読まれているのではと感じてしまいます。木下への攻め方を工夫しないと今後も痛い目を見そうです。
こうなると普通は試合の流れが中日ペースとなり敗色濃厚となりますが、中日のまずい守備が阪神に流れを勝手に渡してくれます。
ライトのガーバーの守備です。4回裏の佐藤の当たりも普通ならライトフライですが、2ベースにしてくれました。(ガーバーは打つ方も弱点を執拗につく日本野球に全く対応できていないため、このまま起用してもらいたいところです。)
相手のミスを利用するのが強いチームの特徴ですが、結果として首位阪神はこの相手のまずい守備を機に2点を返し、試合の流れをわからなくします。
こうなると次どちらのチームに点が入るかが非常に重要ですが、7回に阪神が追いつきます。
この7回裏の攻撃は見事でした。2死ランナーなしから代打原口がヒットで出塁し、代走の熊谷が初球盗塁成功、糸原のタイムリーにつながりました。
個人的にはこの熊谷の初球盗塁成功を高く高く高く評価したいです。
中日の捕手木下は盗塁阻止率が常に4割を超えており、リーグ屈指の強肩捕手です。
ワンヒットで同点にするために、盗塁をしたい場面で相手の警戒もありながら、初球に盗塁を成功させたことで流れが大きく阪神に傾きます。(しかも相手捕手が強肩の木下)
打った糸原も素晴らしいですが、個人的には熊谷の走塁を特に高く評価したいです。
8回9回は岩崎とスアレスがいつもどおりサクッと抑えてくれるので省略(いつもありがとうございます)
9回裏の攻撃は人によって考えが異なるところですね。
先頭の梅野がヒットを放ち、代走に俊足の(+やらかし癖のある)植田を起用します。
ここで打者が新人の中野。ここでの選択肢は送りバントか思い切って盗塁するかです。
個人的にはこの時点ではどちらでも良かったと思います。
矢野監督は積極策で植田に盗塁をさせ、結果成功はしました。(リクエストもあった中で微妙な判定でしたが)
この後の采配は人によって大きく価値観の違いが出ると思います。
個人的には先頭が出た時点で送りバントではなく、積極策である盗塁を選択したのであれば、ここは中野に打たせても良かったと思います。(積極→堅実よりも積極→積極)
いい流れの中でわざわざ相手に1つアウトを提供しなくてもいいというのが個人的な考えです。結果論といえば結果論ですけどね。
もちろん送りバントを成功させれば犠牲フライでもサヨナラになるので、送りバント自体は間違いではない采配です。完全に好みや価値観の違いです。
結果は最悪の送りバント失敗に終わり、1死1塁となってしまいます。笑
流れが完全にぶった切れてしまったので、こちらに再度流れを戻すのであればイチかバチかの再盗塁しかない場面です。笑
結果中野が執念で盗塁を成功させます。(でもヘッドスライディングは危ないからやめてね)
9裏のしびれる場面で木下から2盗塁成功は素晴らしいです。
あとは代打糸井と近本のどちらかが決めてくれればという場面ですが、まさかの糸井のセカンドライナーゲッツーで試合終了。
まあこればかりはツキがなかったといえます。安打性の当たりでしたしね。中野にはライナーバックしてほしかったところですが、これも経験。
9裏無死2塁というチャンスから勝ち切ることができなかったことは残念ですが、よく追いついた試合でもあります。
そのため冒頭に述べた通り、両者痛み分けの引き分けという表現になります。
細かい選手ごとの所感
ここからは各選手ごとの所感を書いていきます。
特に感じることが多かった2選手にフォーカスを当てていきます。
先発西投手の出来
まず先発西の結果ですが、7回4失点(被安打6、与四死球3)と見た目はまずまずですが、内容は最悪でした。
個人的には、(よく7回もったな、4失点ですんだな)という内容でした。
全体的にコントロールのバラつきがひどく、要所で高めに浮くことも多く、球のキレも全くありませんでした。(まさか血行障害なんてもってないよね??)
相手がリーグ打率最下位の中日(12日現在.229)かつ広い甲子園が功を奏して7回4失点で済んだといえます。
個人的には5回終了時点で限界と思っていたので、7回までは打ち損じ頼みをするしかないという状況でしたが、中日打線がことごとく打ち損じてくれました。
西が悪かった原因は、生命線であるシュートのコントロールに苦しんでいたことです。
西のシュートは普段非常にコントロールされており、右打者には内角をえぐり、左打者へは外角へ逃げていく球となります。
それに加えて外角へのストレートやスライダーをうまくコントロールし、コンビネーションとコントロールの良さで勝負していくいわゆる”技巧派”の投手です。
コントロールがバラつくことでストライクを取りに行かないといけない場面も多くなり、しかも球が真ん中から高め付近に集まり、芯で捉えられる場面も多かったです。
秋にピークを持っていけるように調整しているのであれば別にいいですが、この試合で投げてた球は一軍レベルではなかったので少し心配です。
ロハスJrどうなん?
新外国人のロハスJrですが、守備はうまくない・打撃は今のままだとすぐに結果は出ないという見解です。
ライトの守備でスライディングキャッチを見せたり、華麗にこなしてそうに見えますが、外野フライの追い方と取り方が微妙です。
特に捕球に関してはかなり心配です。グローブを出す動作が早すぎます。
グローブを出しながら打球を追うのは草野球のおじさんがバンザイエラーをする前の動作です。
甲子園の風に慣れていないだけであればいいのですが、これはもう少し注意深く見ていきたいと思います。
肝心の打撃は今のままでは結果がでないと思います。
グリップ部分の始動が極端に遅く、あれだとインハイのまっすぐ打てません。というか真ん中にでも来ない限りストレートを打てないと思います。
変化球に対しても低めの目利きが全くできていません。
やはり結果を出すようになるまでには50打席はかかるかなという印象です。
本来であれば2軍でしっかり準備をしたうえで昇格予定でしたが、大山の抹消により昇格が早まりまだまだベストの状態ではなさそうです。
まだ2試合とはいえノーヒットの状態なので早めにヒットが出ればいいですね。
結果を求めるあまりに強引に振りにいってしまうようになると、ますます悪循環になるのでそれだけは避けてもらいたいところ。
50打席〜100打席のタイミングで本来の姿になると思うので、今悪くても叩かないことが重要だと思います。ただしこのタイミングで内容が悪ければ2軍塩漬けですけど。
まとめ
負けなかったとはいえ、最下位の中日相手にホームの甲子園で五分ではいけません。
今日明日は連勝が必要です。
大事なことは、点をとった直後の回の先頭を抑えることと、相手に無駄に流れを渡すようなプレーをしないこと(エラーなど)です。
チームの状態としては悪くないため、普通に試合をすれば連勝可能だと思います。(サンズの状態がちょっと不安ですが。引っかける打球が多くなると心配です)
週末のドーム読売戦に向けていい流れで臨んでほしいと思います。
それにしても無観客の試合ってほんと味気ないですよね〜。早く満員の甲子園が戻ってきてほしいです。