今回は注文住宅を建てる際に土地と家の両方を買わなければならないタイプを例にした土地予算の見積もりの仕方について解説していきます。
土地の予算を最初に把握しておくことは非常に重要です。
ここを把握しておくことで大幅に予算オーバーしてしまうことを防ぐことが可能です。
結論は、逆算して考えることです。
つまり、総予算から諸費用と建物予算を引いて、土地予算(土地にいくらかけられるか?)を把握します。
まず各銀行に審査を依頼し、借りられる最大額を把握したうえで、自己資金(現金)をいくら入れられるのかを逆算します。
上記金額を把握した上で家にかける予算を決め、最後に残った予算で土地を探すイメージです。
では、順を追って説明していきます。
銀行でいくらまで融資が可能なのかを審査する
まずは最大でいくら借りられることができるのかを確認しましょう。
なんだかんだでメガバンクは金利が低い傾向もあり、審査も厳しいのでこちらからまず審査依頼をしていきましょう。
年収や雇用形態、勤務年数なども加味されるため、転職したばっかりの人は注意が必要です。2年以上同じ職場で働いていないと審査は厳し目です。中には転職理由も考慮する銀行があるため、職歴書の提出が必要な場合もあります。
共働きの場合は、収入合算するカタチで審査も通りやすくなります。いわゆるペアローンですね。
メガバンクの審査が通らない場合は、地銀に依頼しましょう。メガバンクよりも金利が高くなる傾向にありますが、審査は甘めです。
それでも厳しい場合はフラット35を検討しましょう。普通に正規雇用労働者であればほぼ審査が通ります。笑
そして最大いくらまで借りられるのかを把握したうえで自己資金をいくら出すのか検討していきます。
頭金を貯めるな-自己資金の考え方-
自己資金(頭金)に関しては、個人的には無理せず出せる金額でいいと思います。ローンで借りられるだけ借りて、しっかり早めに返していければ問題ありません。
それだけ手元に現金を残すことは重要です。年間黒字化できる家計であれば、あと3年は頭金を貯める、子どもが小学校に上がるまでになどと悠長なことを言わず、購入することが決まっているのであれば即購入したほうがいいです。
理由はシンプルにどうせ買うことが決まっているのであれば得をするからです。
例:「3年間で頭金を貯めるAさん」と「すぐ買うBさん」
3年間で頭金300万円を貯めてから家を買うAさんと、すぐ買うBさんを比較します。
【条件】
・総予算3800万円
・金利0.625%
・期間35年
・家賃10万円
・年間貯蓄額100万円
■Aさん(3年間で頭金300万円を貯めてから家を買う)
3年間、家賃を月10万円払いながら、年間100万円貯めます。
3年後で貯めた300万円を家づくりに充てるので、3年後にスタートするローン額は3500万なり、3年後のローン残債は、3500万円となります。
■Bさん(さっさと買う)
3800万円のローンを組み、毎月10万円のローン返済をしながら、年間100万円貯めます。
3年後に貯めた300万円は繰上返済します。3年後のローン残債3506万円から、300万円繰上返済返済するので、3年後のローン残債は、「3206万円」となります。
(出典:グッシン)
計算してみるまでもないですが、明らかにさっさと買ったBさんが得です。約300万円の差が出ていますのでまさにタイムイズマネー。
夫婦で話し合った上で家を建てることが決まっているのであれば1カ月くらいでさくっと勉強して、さっさと建てましょう。
諸費用と外構費用もきちんと予算に入れておく
ざっくりにはなりますが、諸費用で約300万・外構費用は約100万かかります。
銀行によっては諸費用も含めて借入することもできますので、こちらも合わせて確認が必要です。
この分の費用を現金を出しても、世帯手取り半年分の生活防衛資金を確保できており、毎月の家計も問題なく黒字化できているようであれば問題ないと思います。
仮に現金が少なくても諸費用を含めた借入が可能であれば、すぐ購入したほうが得です。
まとめ
・土地予算は逆算して考える
・銀行に融資可能額を確認する
・自己資金は極端に多くなくてもいい(手元の現金が重要)
・諸費用も予算に入れておくこと
土地に関しては、個人と建てる予定の住宅会社と共同して探したほうがよいですが、それはまた別の記事で解説していきます。
土地はなんとなく探すと永遠に見つかりません。
建てる住宅会社も決まっていれば、不動産会社も本気で探してくれます。
いい土地があれば検討します程度では、いい物件は見つかりませんので、早めに予算を把握し、建てる会社もある程度目星をつけた状態(理想は確定)で住宅会社と協力して探していきましょう!
土地探しを個人だけでやることは専門知識がないのでオススメしません。しっかりプロのサポートを受けた上でいい土地を探していきましょうね。