子育てにおいて叱ることはほめることよりもむずかしいです。
この記事の参考文献は”自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方”(島村華子 著)です。
ほめ方についてはこちらの記事(【やりがち】子どもへのNGなほめ方と推奨されるほめ方について)でも解説してますので、よければこちらも是非。
言うことを聞かない時や癇癪を起こしている時は親もイライラしてしまいますし、感情的な対応をとりがちです。少なくとも私は取っていました。
ではどのように叱ればよいのでしょうか。
叱り方には4つのポイントがありますが、ポイントを抑えて建設的に会話をすることが大切です。
これができていないと人間関係が悪くなってしまったり、いいことがないので今日から意識してやっていきましょう!
上手な叱り方の4つのポイント
①「ダメ」・「違う」をできるだけ使わない
②結果ではなく、努力やプロセスに目を向ける
③好ましくない行動の理由を説明する
④親の気持ちを正直に伝える(Iメッセージの活用)
「ダメ」・「違う」をできるだけ使わない
わかります。つい叱る時は否定的な表現を使ってしまいがちです。
ですが、道に飛び出しそうになるなど危険な状況でとっさに出てしまうのは仕方がありませんが、基本的には使わないようにしましょう。
■肯定から入る
「そうなんや〜」、「〜したかったんだよね」などまず肯定から入ることで、子どもの気持ちも落ち着かせることができます。
「あかんやろ!」の前に子どもが何をしたかったのか、何を言いたかったのかを理解し、ありのままの子どもを受け入れることが大切です。
先日、娘がコップに入ったお茶をこぼしてしまったときも、「こぼれるよね〜」と言った後に「どうしてこぼれちゃったと思う?」と聞くと「パパみたいに片手で持ちたかったの」とこちらの思いもしないような回答がありました。
「手がもう少し大きくなったら片手で飲めるようになるから、今はまだ両手で持っておくとこぼれないかもね」と言うと本人も納得してくれました。
「パパなんて今でもこぼしちゃうよねーw」と言うと娘との会話も弾みます。笑
このように子どもは子どもなりに色々考えてやってみようとしているだけだったりするんですよね。
こぼした時点で頭ごなしに「なにしとんねん!」ではなく、肯定から入ることで子どもの考えを理解できます。すぐ怒るのはもったいないです。
結果ではなく努力やプロセスに目を向ける
結果にいたるまでの努力や、やり方に対してネガティブな評価を抜きにして具体的なフィードバックをすることが大切です。
子どもは能力ややり方を否定されると次は成功しようという意欲をなくしてしまいます。
たとえば、8時までに着替えようと目標を設定してできなかった時に「なんで早く着替えないの!」ではなく、「どうしたら間に合ったと思う?」というような声かけです。
子どもなりに「早く起きればよかった」など考えが出てくるので肯定した後に「そのためには早く寝ないとね」と手段も伝えるとより効果的です。
好ましくない行動の理由を説明する
物事には何をするにも理由の説明が必要です。(なんでもそうですけどね)
自分がとった行動が、どのように他者や社会に影響を与えてしまうのかを具体的に説明することで、自分の行動と結果の因果関係を理解できるようになります。
たとえば、スーパーで走り出したときに「危ないからダメでしょ!」ではなく、「走ってしまうと人とぶつかってお互いにケガをするかもしれないから一緒に歩こうね」と理由も加えて説明することが大切です。
部屋がおもちゃで散乱しているときも「ルンバちゃんがお掃除できなくて困ってるんだって〜。お片付けできたらルンバちゃんが喜ぶからお片付けしたらスイッチ押してくれる?」と伝えるとせっせとお片付けしてくれます。笑
話それますけど、理由をあわせて説明することってめちゃくちゃ重要なのに、これ大人の世界でもできてる人少ないですよね。
親の気持ちを正直に伝える(Iメッセージの活用)
Iメッセージ(アイ・メッセージ)とは「私」という主語をつける伝え方です。(ドコモのiMessageではありませんよ)
ここでは子どもを批判・否定することなく、自分自身がどう感じたかを伝えることでコミュニケーションを取ります。
ちなみに個人的には普段からIメッセージはめちゃくちゃ使います。妻に対しても娘に対しても使います。
相手を批判することなく気づかせることができますし、ポジティブな気持ちを伝える際にも効果的です(お皿を流しに運んでくれてとても嬉しかったよ、みたいな)
たとえば、朝保育園に行く前に「TVが見たい」と駄々をこねる娘には「TVが見たいんだね。でもパパ、お仕事に遅れちゃったら悲しいわー。一緒に靴はいてくれたらお仕事に間に合うからとっても助かるなあ」と伝えることで娘も気づいてくれます。
子どもって親が思っているよりも他者への思いやりが結構あるんだなあといつも思います。
これがIメッセージとは反対の「Youメッセージ」になると危険です。
受けては責められたと感じ、より攻撃的になったり言い訳をして収集がつかなくなります。
「◯◯ちゃんがダラダラ着替えるから遅刻するじゃん、さっさとしてよ」みたいなやつね。
ここでの対応は着替えたくない理由(眠たいとか)を聞いて、肯定してから「パパお仕事に間に合わなくなると困るから協力してくれると嬉しい」といったIメッセージを使うと効果的です。
まとめ
ついつい子どものダメな部分に目が行きがちですが、大人がダメということは子どもがそもそも知らなかったりすることも多いです。
はじめて伝えることに関しては、こちらの価値観で伝えずに「今まで言ったことなかったから仕方がないけどね」と付け加えるようにしています。
子どもは悪いことをしようとしてやったわけではないことのほうが多いです。
子どもの気持ちに理解を示して会話することで楽しくコミュニケーションが取れますし、新しい発見も多いです。
子どもだけではなく、人間関係においても必要なスキルだと思います。
ぜひ今日から下記の”上手な叱り方の4つのポイント”を抑えて発言していきましょう。
①「ダメ」・「違う」をできるだけ使わない
②結果ではなく、努力やプロセスに目を向ける
③好ましくない行動の理由を説明する
④親の気持ちを正直に伝える(Iメッセージの活用)