この記事では、幼児教育現場の最前線にいる方とのお話の中で得た知見などを共有したいと思います。
少しでも多くの方に、教育業界の現状に関心を持っていただければと思います。
お話した方は、IT業界出身で”変化にも柔軟かつイノベーションを起こすことに抵抗のない”方です。
そのような方が正反対ともいえる”アナログかつ閉鎖的な幼児教育業界”で理事長になってからの記事がこちらです。
教育業界におけるこれからも大切にしていかなければならないこと、変えていかなければならないことが”IT業界出身者かつ現場の最前線にいる方の目線”で書かれており、非常に興味深いです。
理念は”この素晴らしいこどもたちの世界をオープンに”という内容です。
お話の中で理念に対する思いや現状の課題など多くのことを聞けました。
私も子を持つ親として少しでも教育業界をオープンにしていきたいという思いは同じです。その媒体がないなら自分で作れるようになれればいいとまで思っています。
アナログで閉鎖的な教育業界
私も娘を保育園に通わしていて疑問に思うアナログさはたくさんあります。
まず、入園時などの提出書類の多さです。そして連絡は基本的にすべて電話対応。
保護者もですが、現場の先生方はもっと大変だと思います。しかしそれを当たり前だと思ってしまっているのが問題です。
IT業界に身を置く自分としてはどれも驚くべきことであり、今の時代は便利なツールやソフトを導入すればより簡単に終わるのにと思うことも多いです。
今の会社に入社してからは一度も紙を使ったことがありません。
すべてチャットツールでの連絡で事足りますし、資料の共有も専用ツールを使えば用意ですし、文字に残っているので言った言わない問題なども起こりません。
ITを駆使したデジタルに頼ると”愛がない”、”冷たい感じがする”という意見が現場から出るときもあるのだとか。
果たしてほんとうにそうでしょうか。
効率化できるところは効率化して、本来愛情を注ぐべきところに時間をより多く使うことを検討してもよいと思います。
また業界全体として閉鎖的な一面があることも気になります。
私自身、娘の保育園を比較する際も、見やすいHPのある保育園がとても少なかったです。
HPがあっても簡易的に作られており、何を重要視して保育に携わっているのかがわかりにくかったです。
”明るく、健やかな生活を”、”心身ともに健康”、”想像力豊かに”などと方針や理念はどこも似通っており、具体的になんのために、どのようなことをしているのか、が分かるHPは1つとしてありませんでした。
理由としては、「保護者ならまだしも世間一般に対して、園の教育や活動内容を公開するなんてとんでもない。子どもたちのことをオープンにするなんて」という現場の抵抗感も根強いとのことです。
また、”変化への対応が前提としてあるビジネス”と、”伝統を重んじた現状維持がベースの教育現場”とで根本的な考え方が異なることもあります。
個人的にはもっと情報をオープンにすることで、子どもだちのことをより理解してもらうきっかけを作ったり、各園の特色を打ち出してもよいと思います。
幼児教育の未来と子どもとの関わり方について
結論、25年後には少子化にともない多くの保育園や幼稚園はなくなっていくと予想されています。
つまり、変化に対応できずに何の特色を出せない園は、選ばれずに淘汰されていくということです。
教育業界はビジネス業界のように利益追求型の運営ではないため、むずかしさももちろんあります。
子どもファーストの考えはとても素敵で今後も大切にしていかなければならない考えであることは間違いありませんが、教育について大事にしていることを具体的にオープンに示したうえで、より選ばれる園にしていかなければなりません。
そのためには、我々社会人世代の協力も不可欠と考えています。
実際に私も子どもが生まれるまでは、教育現場のことや子どものことは無関心でした。
そしてこういった大人の無関心さが、現在の教育現場の閉鎖的な業界をつくり上げてしまった要因の1つとも考えています。
我々大人が社会で得た知見などを教育現場に還元する機会ができ、よりイノベーションを起こせることができればと思っています。
そのような機会ができれば自然と子どもと接する機会も増え、子どもへの理解も深まります。
これは子どもと生活していてわかったことですが、子どもには無限の力があります。
子どもは荒んだ心をすべて癒やしてくれる現代の上級ヒーラーで、嫌なことを全部吹き飛ばしてくれる純粋さを持っています。
子どもとふれあえる機会は忘れていた大事な感情を思い出させてくれます。
教育現場の変化も必要ですが、外の世界の我々からもアプローチをすることで何か大きなきっかけがつくれるかもしれません。
まず小さくてもできることから。保育園の意見書にITサービスの具体的な活用化を進言してみたいと思います。笑